宗右衛門町の雑居ビル。
狭い通路を入ったところの小さなお店の名前は
イタリア語で金のりんご、「トマト」を意味するそうだ。
小さなお店にはカウンターと小さなテーブル。そして4~5人ほど入る半個室。
この個室にぎゅうぎゅうと8人の男女が集まり、
美味しい料理とワインを楽しんだ。
菜の花のパスタも手長海老も美味しかったけど、
このお店の前菜の盛り合わせは、ほんと幸せになる味だ。
入った瞬間は少し薄暗く感じる店内。
木のぬくもりを感じる席についてお料理が運ばれてくると
なんだかパア~と明るくなる。
本格的なようで家庭的な、なんともうまく説明できないが、
私にはここでしか味わえない味。
私はイタリアに行ったことがないし、イタリア料理もそんなによく知らないけど。
なんだかほっこりと安心できる美味しさだ。
直接的に、間接的に、思いがけず、とそれぞれ仕事を通じて縁あった、
年齢も仕事も幅広くバラバラな不思議な8人のメンバー。
そしてこのお店で働く後輩の9人。
わいわいと食べて飲んで、ふとテーブルを囲むみんなの顔を眺めると
なんとも不思議な気持ちになる。
人の縁って面白いなと、そして嬉しいなと。
たっぷりのマスカルポーネチーズにクリの蜂蜜をかけたデザートを食べつつ、
なんどもぐるりと見渡した。