最近ちょっと勉強というかなんというか、
家でなんやかやしているが、なんせ暑い。
しかも、「冷房禁止令」が施行されている我が家では、
集中して机に向かう気力が失せる。
まあまあ近い距離に3箇所の図書館と、
お気に入りの静かな喫茶店がいくつかあるが、
しばらくは転々としていた。
ようやく夏の安住の地をみつけ、楽しくせっせと通っている。
商業施設にくっついた図書館の中は受験生でいっぱい。
ここは結構机と椅子があり、椅子もいろんな種類がある。
テーブル机の他に独立した机があるのが嬉しい。
開館前から並んでいる高校生たちで埋まってしまい、
なかなか席はとれないが、午後にはちらほらテーブルには空きがでる。
図書館の上の階にも大学関係の施設があり、
そこにも自習できる部屋がある。
こちらは、大学生が六法全書を開いたり、
社会人が資格取得のための勉強をしていたりする。
年齢層的には、こちらの方がノートとパソコンを広げやすい。
でもやっぱり図書館の方がいごこちがいいので、もっぱら高校生に混じって、
消しゴムのかすだらけの机の一角に席を取る。
朝一番からいるであろう彼らは、時折おおきなため息をついたり、
目をキラキラさせながら次の教科のテキストを開いたり、
しばらく机につっぷして動かなかったり。
そんな受験生たちといると、心強かったり、なんだか切なくなったり。
みんな、どこを志望してるのか、どんな夢を持っているのか。
私は史学科と文化財学科に絞って受験した。
高校に入る時に「学芸員か小説家になりたい」と
中3の担任の先生にぽそっと伝えた。
受験勉強しながら、
どの時代を専攻しようか、
この教授のゼミに入りたいな、
卒論はなにを書こうか、
卒論で書いたテーマをもとに歴史小説を書こう・・・
なんてたわけたことを考えながら、
なかなか志望校の偏差値にたどりつけずにいた。
学芸員になって文化財保存の仕事がしたかった。
冬に指だけがでる手袋をしながら受験勉強をしていたことはよく覚えているが、
夏に勉強した記憶があまりない。やっぱり暑くて、家でうだうだしてた気がする。
なんか、高校生たちに囲まれつつノートを広げていると、
あつかましくも、高校時代に戻った気がする時がある。
はじめ感じていた違和感が薄れてくるというか。
で、はたっと気がつき、いつの間に自分はこんなに年をくったのか、
と急に恐ろしくなったりもする。
でもなんだか楽しいので、私も八月の終わりまでは夏休みってことで、
これからも高校生たちと図書館で一日を過ごそうと思う。