最終バスで帰ると家の前の坂道をあがるのがちょうど24時。
この時期、オリオン座が家の裏の山に落ちていく、そのちょっと手前。
両手をあげて山の向こうに「うおーっ」と倒れこんでいくような姿で
いつもよりなんとなく情けない感じが結構好きだ。
山から離れていると大阪平野の夜景が明るすぎるのか、星が遠い。
オリオンはそれでもよく光っているけど、山際にある時の方が近くに感じられる。
寒くて空気がパリッとしている夜は
斜め三ツ星の下に縦に並ぶ小さな三ツ星が見える。
私の目が悪くなったのか、空がくすんでいるのか
この冬はまだ小さな三ツ星が見えていない。
昔昔どこぞの国では視力検査にも使われていたそうだ。
小三ツ星の真ん中にあたる淡い光はオリオン大星雲。
天体望遠鏡を買ったら一番に観ようと思ってはや○十年。
いつのまにか忙しい冬に夜空を見上げることが少なくなって、
山のふもとに住んでいた時には見上げても星は見えなかった。
この冬はよく月も星も見る。
でもなかなかオリオン大星雲を肉眼で感じることができない。
今夜も斜め三ツ星の下はぼやっとしていて
小さな三ツ星を見つけることはできなかった。