ゴスペルを習いに行きたいという友だちに連れられて
一日体験に参加した。
私は音楽がとても好きで、昔はピアノをやっていた。
でもわりと悲しい思い出しかない。笑えるほどへたくそだった。
中・高時代はブラバンや吹奏楽をやっていた友だちに憧れたもんだ。
いま一番惹かれる楽器はバイオリン。というか弦楽器全般が好き。
交響楽は全般に好き。聴きに行くのも大好きだ。
好きだからこそか、音痴でリズム感がないことがコンプレックスで、
カラオケも行くのは好きだができる限り歌わない。
だから正直今回の友だちの誘いも気後れしたけど、
興味はあるのでついていった。
ゴスペルを気安く歌ってもいいものか・・・という気持ちもあった。
でも一度生で聴いた時のなんともいえない高揚感のあるはもりを
もし嘘でも体験できるのなら・・・という期待も。
こんな音痴が参加していいものか、と会場のスタジオに入ってまた気がひけた。
音痴と思っている9割の人は発声だけの問題らしい。
残りのわずかの人の中に、本当に音がとれない脳的な音痴がいる・・・
というような話を聞かされたことがある。
私はソルフェージュの先生がびっくりするくらい音も拍もとれない子どもだった。
ピアノの発表会で先生に譜めくりをさせつつ、ふとももを叩いてもらってリズムを
とって弾くという前代未聞の生徒が私だった。
音楽の時間も実技が嫌いだった。
それでも中学の時の300人近い学年合唱での「大地賛唱」の
はもりの快感は忘れられない。
壁の一面が鏡になっているスタジオには30人ほどの女性が集まっていた。
男性も二人ほど。発声練習を含めて1時間のレッスンで短いながらも1曲を習う。
習うというよりも「やってみる」という感じ。
1フレーズだけ、ソプラノ、アルト、テノールの3パートにわかれる。
歌詞カードのみで楽譜はないけれど、先生と伴奏にひっぱられて自然に声が出て、
リズムがとれ、音階を合わせていく。
やっぱり はもる のは気持ちが良い。
ラストは半音ずつどんどん伴奏につられてあげていく。
快感だなあ。
あきらかに合唱部出身やら声楽経験者がいたと思う。
上手い人がいたから余計に響いた感じがする。
ということで、しばらくやってみることにした。