9月にソウルに行ったばかりなのに、
無性にまた韓国に行きたくなってそわそわ。
9月のソウル、水原への2泊3日の旅行の相棒は
中学からの友だち。
2児の母である友だちは、
1泊でも家を空けるのは難しく、
数年越しで実現した旅だった。
韓国がはじめてな友人の行きたいところ、
食べたいもの、買いたいもの、
リクエストに答えて案内した。
そのリクエストにあった「夜のソウルタワー」。
私も行きそびれていたソウルタワー。
街からは見慣れたソウルタワー。
一度はいった方が良いと言われていたソウルタワー。
水原の城壁をぐるり1周3時間歩き、
ソウルまで1時間電車で立ちんぼだった疲れた体で、
夜も更けてタワーのある南山に向かった。
なんだろう…。
すごく楽しかった。
というか、旅の思い出として印象深く。
今も不意に鮮明に思い出す。
写真に収まらない青いのタワーも
タワーの上で輝いていた白い月も
眼下に広がる街の灯りも暗闇も。
タワーへ行く南山ケーブルも、
歩いて降りた帰り道も。
いちゃつく恋人たちも
走り回るこどもたちも。
家族へのお土産を決めかねていた友だちも、
ソウルタワーのふもとのお店で良いものを見つけられた。
私も珍しく自分のお土産を。
その日は私の誕生日だったから記念になるものを。
翌朝、空港に向かう前に見上げた見慣れたソウルタワーに、
不思議に心地よい情が湧いて
なんだかうれしくほっとした。
3、4年ほど前、両親を連れてソウルに来た。
古稀のお祝をかねてたので、
いつもの安宿でなく、ちゃんとしたホテルに泊まった。
一度は泊まってみたいホテルで、
両親を連れて来るなら絶対ここでと
自分としては頑張って用意したホテルだった。
南山側の部屋で、夜になると暗くて、
でも明るいソウルタワーが近くに見えた。
両親の寝息を聞きながら、
長い時間、ぼんやりと明るい光を放つタワーを眺めてた。
不意にタワーの灯りが消えた、
その瞬間の部屋の感触と
残存をかすかに残したなんともいえない闇が
そのまま私の中のソウルタワーに植え付けられていた。
ソウルタワー、楽しかったな。