最近皮膚科に通っている。
アレルギー性皮膚炎、あるいは接触性皮膚炎。
原因はいろいろあるようだけど、
日焼けして過敏になったところに
その「いろいろ」が悪さしたようだ。
連休明けからはじまり、後輩の結婚式を翌日に控えて
ようやく皮膚科に駆け込んだ。
薬を使って一気に回復したかに思えたけれど・・・。
研究所の書庫に籠っての仕事が続いた。
空調防虫管理されている書庫とはいえ、
軍手にマスクはどうしても必要になってくる。
特に退官された教授の研究室に
長年鎮座していた本たちは手ごわい。
書架の移動の時は大丈夫だったけれど・・・。
先週末に本の中を一冊一冊開けての作業があった。
本の中に残されている送付状やメモ紙を外し、
大学の受入印や教授の蔵書印の上に「消印」を押す。
ぽりぽり。
軍手では作業しにくいので素手で作業をしていた。
ぽりぽり。
いけない、と思いつつ手で顔や触る。
「あら、また、なんだか・・・」
書庫から帰ってきた私の顔をみて女性の課長が口ごもる。
「ほら、だから・・・」と同僚が。
「書庫の作業別の人にしてもらおうか?」
の課長の言葉に大きく首を振る。
顔が痒かろうが、赤ら顔になろうが、多少皮がむけようが
この作業は今の私の楽しみの一つだ。
自分の誕生日近くの受け入れ印の上に「消印」を押す。
珍しい検印紙、10年も20年も前のメモ書き。
必ず前後二箇所に押印されている教授の蔵書印を見つけるのも楽しい。
そのちょっと重厚で格好の良い朱印の上に
味気のない「消印」スタンプを押すのはなんだかさびしいけれど。
重複などの理由で「消印」される本たちは捨てられるわけではない。
リサイクル本として新たな読み手に届けるための「消印」だ。
正直私が欲しい本や図録もたくさんある。
「何、その顔」
今日、ようやく母親が私の顔をみて気がついたようだ。
父親は早くから「何の薬だ」「何が原因だ」といろいろと聞いてきてたけど。
明日からは素手をやめて薄手の作業手袋とマスクをして作業を続けよう。